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ブルーベリーの里 みよしblog
2013-06-19 :

ポット苗の潅水方法

苗に潅水(かんすい:水やり)する時の注意点
苗潅水1

苗に潅水する方法

使用する道具・・・ジョウロ 園芸用ホース 何れも「ハスぐち」を付ける場合と付けない場合があります。
ハスぐち(ハスの果タクに似ているため)を付けると柔らかい水が出ます。ハスぐちを上に向けると非常に柔らかくなり、広範囲に水が広がります。ハスぐちを下に向けると勢い良く、狙った場所に当てることができます。
葉っぱに水をかけたくない場合や、かなり狭い範囲を狙いたい時は、ジョウロでハスぐちを付けないで潅水すると良いでしょう。
園芸ホースにハスぐちを付ける場合は、いったん水の出を絞っておいてハスぐちを鉢土の表面にくっつけることもできるので、葉に水をかけたくない場合も便利です。
多くの苗を密に置いている園芸店や園芸農家では、葉が重なり合ってハスぐちを付けたときの柔らかい水流では鉢に水が届かない場合があり、ハスぐちを取って、ホースの口を指でつまんで絞り気味に調整して勢い良く潅水することがあります。この方法は慣れないと柔らかい鉢土の表面を削ってしまったり、かなり狙わないと潅水し損ねる鉢が出ることもありやや難しいです。時間当たりの水の出方はハスぐちを付けない方が大きいので時間短縮になります。

潅水のタイミングと1回の潅水量(基本中の基本です)
基本的に鉢植えの植物に対しては、鉢土の表面が乾いてからしおれ始める以前の段階で、たっぷりと潅水します。
なぜか?というと
常に鉢土表面が湿っていてはポット内は過湿状態で根が酸素を吸えなくなり根グサレしてしまうからです。酸素は水の中に溶けていますが、大気中と比べて非常に少ないのですぐになくなってしまいます。ポット内を一旦乾燥気味にすると気相が出現します。(土壌(どじょう:土のことです)の三相といって、土を物理的に見ると、気相、液相、固相から成り立っています。)
鉢土は鉢容積の80%程度入れてあるのが普通です。この鉢土表面から鉢の上部までの空間を「ウォータースペース」といいます。このウォータースペースに水が満たされるくらい多量の水を潅水するのが良いとされます。水の層圧で鉢内部の気相を下部へ追い出し、鉢内部の炭酸ガスを排出する効果があるとされます。用土組成によっても違いますが、この時、気相内に新しい酸素が供給されます。
それで、乾湿を繰り返した方が、湿りっぱなしより根の生育がよくなり地上部も元気に育つのです。
底面給水方式については幾つかの方法があり、上部からの潅水と比較して良い点もありますが、ここでは省略します。

多数の鉢を管理する場合
何百、何千、何万鉢といったポット苗を管理する場合、すべて1種類の植物で生育がそろっていれば、自動潅水も可能です。また、プール状に水を溜めて(腰水)一定時間たったところで排水する方法があります。鉢から底面給水紐を出しておいて、底面給水で管理する方法もあります。
種類や生育状態、鉢の大きさが多種類ある状態では、自動潅水は難しいです。ホース潅水することになりますが、一律に全ての鉢に水をかけるのはよくないでしょう。
加湿になりすぎると根グサレして枯れてしまうものもあります。
この場合の「潅水作業」とは、全部に水をかけるのではなく、必要に応じて水を与えることを意味しています。
水をかける(誰でも時間をかければ出来ます)のではなく、「水をかけなければいけない」鉢を「探す」ことが難しいのです。
それで、「水やり三年」といわれるくらい、潅水は難しいのです。
従って、乾きやすい夏場から秋口にかけては朝夕「潅水作業」が必要となるのです。
普通、夕方は乾いている限られた鉢にのみ水を与えるので短時間で済みます。
なお、ブルーベリーの場合(ブルーベリーの里 みよし では)、過乾燥では非常に水を与え難くなるので、やや過湿ぎみに管理しているのが実際のところです。
それでも、明らかに生育が悪く成長の遅い個体に対しては、表面が濡れていれば水をかけないようにしたりはします。(数日間連続して灌水作業をしないと分からない情報です)

ポット潅水の注意点
苗潅水2

苗潅水3

上の2枚の写真は、最上部の写真のポット苗のポットを取った状態です。表面はやや湿っていますが、3cmより下の部分は完全に乾燥してしまっています。朝の潅水作業1時間後の様子です。
なぜこうなるのか!
1鉢当りの潅水量が少ないです。かなり根鉢が乾いている場合、一度ウォータースペースに水をためて表面が濡れたように見えても、大半の水は根鉢の撥水性(はっすいせい)のために根鉢の外をすべるように流れて排水されてしまい、根鉢に吸水されないのです。
この鉢の場合、根が回っていて硬い根鉢を形成し気相と液相が伸びた根で埋め尽くされてしまった状態です。気相と液相が少ないので、水を保ち難い状態になっており水やりは難しい鉢です。(理想的には鉢増しすると管理が楽になります)
このような場合、いったんウォータースペースに水を溜めてやり、しばらくして、水がなくなったところでもう一度たっぷり潅水しウォータースペースに水を溜めます。この操作を2~3回繰り返します。時間はかかりますが充分吸水させるにはどうしても必要な作業です。
これを実施すると下の写真の状態になります。
苗潅水4

苗潅水5

このように、いったん過乾燥にしてしまうと、次の潅水で水道(みずみち)ができ、たっぷり潅水したつもりでも、水は鉢土に入らないで鉢土とポットの境界を流れてしまうことがあります。鉢土の撥水性によって水が浸みていかなくなるのです。
このような場合は、ウォータースペースに水をためる動作を数回繰り返すか、勢い良く水を鉢土に向けて圧力で土内部に水を浸入させます。ご家庭では腰水を10分程度実施するのも良いでしょう。
ピートモスを含む用度では特にこの過乾燥による撥水性が生じやすいです。
余りお勧めではありませんが、食品添加物グレードの界面活性剤(洗剤)を添加すると浸みこみやすくなります。

潅水の良否確認
潅水作業中、水が充分やれているかどうか確認するには、鉢を持ち上げてみることです。鉢内部の土を全部水に置き換えて想像してみて下さい。500mL=500gのペットボトルならどのくらいの重さがあるか想像できると思います。いくつか同じサイズの鉢を持ってみると、充分潅水しているようでも軽いもの・ずっしり重いものがあります。軽いものは水が充分浸みていません。ポットから抜いて確認してみると良いでしょう。充分量潅水した場合の重さを覚えておいて、潅水作業中に時々幾鉢か持ち上げては確認するとよいでしょう。

ポット潅水を任せることについて
一家で旅行に出かけるとき、庭の鉢物の水遣りをお隣さんにお願いするなんて事はありますでしょうか。わたし的にはとても考えられません。もし枯れてしまったらお互い気まずいですよね。
だいたい、毎日潅水している人がどの鉢が乾き易くて、どの鉢がなかなか乾かない(調子が悪い)かよくわかっていますから、水を与えるタイミング(毎日必要か、朝夕必要か)を知っています。そこに、初めての人が来て潅水するといっても、なかなか難しいでしょう。全部にタップリ潅水する事が水遣りではありません。水を必要としている鉢に水を必要なだけ与えるのが潅水です。そんなこと、ピンチヒッターにできるわけないと思うのです。(数日間なら一律朝夕与えてもらっても、乾燥で枯れないだけよいでしょうが)
自宅でよく母が親切に「水はやっておくよ」といってくれるのですが、これは困ります。ずっと面倒見てもらうならともかく、勝手に水をかけられると、水を必要としている度合いがわからなくなってしまうからです。
水を朝夕必要としている植物は、生育もよく、あるいは鉢増しする必要があるということです。なかなか乾かない鉢は生育が悪く、もしかして土の中の根は虫に食べられていたり、根グサレしていたりと想像できます。潅水・・・水やり とは、植物を育てる上で最も重要な情報を与えてくれる作業であり、「水やり三年」といわれますが、3年以上ではないかと思うのです。

theme : 農業
genre : ブログ

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